株式投資におけるPERの意味

投稿者: | 2015年8月16日

PER(パーと読みます)は、株価収益率といい、株式投資をする際に、投資家が株価が高いか、安いかを判断するための指標の一つです。

株式投資には、大きく分けて二つの投資スタイルがあります。

企業の業績や、為替の水準など、経済情勢全般に注目して投資する手法を、ファンダメンタルズ投資といいます。一方で、過去の株価の値動きを分析して、今後の株価を予測する手法をテクニカル投資といいます。テクニカル投資の代表的な手法には、株価の移動平均線を利用して、移動平均線を株価が上方法に抜けたら買い、下に抜けたら売り、というような手法があります。

PERは、ファンダメンタルズ投資に用いる指標の一つです。PERが低い株式を割安と判断して投資します。PERは、時価総額を純利益で割った数値で表します。時価総額は、株価×発行済み株式数で計算できます。PERの単位は、「倍」です。買いたい株のPERを知るには、Yahooファイナンスなどインターネットで簡単に知ることができます。

PERは同業他社と比較するのが基本です

では、PERが高い安いは、どうやって判断するのでしょうか?

PERは、時価総額を純利益で割った数字です。純利益は年間の数字で、その会社が1年間の企業活動で生み出したお金です。利益がすべて株主に還元されたとすると、今、株主がその企業の株券に対して支払ったお金の総額が時価総額ですから、将来にわたって、今の利益を企業が出し続けることができると仮定すれば、PER20倍の意味は、20年後には、株主は、投資した金額を回収でき、なおかつ、その後は、投資した以上の金額を回収できることを意味します。これを高いとみるか安いとみるのかということになります。

ここで重要なことは、今現在の利益が継続するとした過程で、ということです。現在の時価総額が継続して、利益が年々増えていく場合は、PERは下がって行くことになります。したがって、PERが高いということは、投資家が将来利益が現在よりも増えることに期待してその会社の株を買っているということを表しているとも言えるのです。

さて、では将来利益はどのように予測すれば良いのでしょうか。株式投資の簡単な方法して、上場企業の同業他社のPERの平均と比較するという手法があります。同業他社の将来利益期待は、だいたい同じくらいだと考えて、平均より低ければ割安、高ければ割高と考えるということです。例えば、IT業界で言えば、将来への期待が大きいため、PERが100倍を超えるというようなこともあり、必ずしも高い安いがPERで判断できない業界もありますが、比較的横並びで利益が出る出ないが判定できる業種もありますので、そのような業種であればPERが有効に使える可能性があるのです。

具体的にPERを使う投資スタイル

たとえば、Yahooファイナンスの機能に「株式ランキング」のページがあります。その中で「低PER(会社予想)」というページがあります。このページを見ると、PERの低い順に上場企業が表示されます。ここから興味を持った会社を見つけて、上述の同業他社とPERを比較したり、その他の指標を見て、投資する株式を見つけるといったことが考えられます。

ちょっと実際に検索してみましょう。東証一部を選択してみます。低PER順に銘柄が表示されます。上述の説明から、同じ業界のPER平均と比較するという投資手法があるのだから、同じ業界の銘柄が同じようなPERの数値となり、並んで表示されることあ多いのではと想像できますよね。でも実際に検索してみると、違う業界の企業が並んで表示されるのがわかります。

中には、誰でも知っている超優良企業がこんなに低いPERなんだ、なんて発見があります。じゃあ買ってみるか、っていうのもいいのですが、実際に買う前に、これを少なくても一か月くらい観察して、その後のPERの変化や実際の株価の変動を確認して欲しいと思います。

思惑通り株価が上がって来たか?などや、その他の指標も見てから、実際に買うことを決めても遅いことはありません。

株式投資に絶対はない、PERも一緒です

当然ですが、業界標準よりPERが低いからと言って、即買い、という単純な投資手法ではうまく行かないことがほとんどだと思われます。まず、上述の説明のとおり、PERは株式投資家の将来利益への期待値を表しますから、PERが低いということは、株主の期待が低い、すなわち、投資家は、その企業の将来利益が増えることを現時点で期待していない、ということを表します。インターネットなどで、丁寧に検索すれば、その原因はたいていの場合わかるのです。

例えば、利益の下方修正が続いている、とか、上場企業とは思えないほどの数百万円の利益しか計上できていない、とか、あるいは、突然、増資(発行株式を増やす)を発表して、一株当たりの利益が希薄になった、など。そのような明らかに株価が低迷する理由がある株を、たとえPERが低いからと言って買ってはいけません。

また、IT業界のような株はPERが高いからと言って、いたずらに買うことを敬遠する必要もないでしょう。また、PERは、その計算方式から、赤字企業では、発散して無限大(計算不能)になることがあります。このような株は始めから避けるべきかもしれませんし、黒字に転換するのを期待して買ってみれば大儲けできる可能性があるのです。

ですから、他の指標やその企業の状況、他の指標など、丁寧に調べてから買うということが非常に重要なのです。